こんにちは、praconです。
前回の投稿からしばらく経ちましたので、改めて国内の銀行銘柄について、ファンダメンタルズをもとに今後の投資対象となるか、検討していこうと思います。
(前回2023/1の投稿はこちら)
検討に使用するデータ
本検討の元とするデータは、SMBC日興証券のスクリーニングデータを引用しています。
これらのデータを視覚化しつつ、今後の投資対象の検討を行います。
検討対象
検討の対象とするのは、東証のプライム/スタンダード/グロース市場に上場する全銀行銘柄(計79)としました。まずは、特定の指標に対する各銘柄の立ち位置を見ていこうと思います。
時価総額・自己資本比率・経常利益率
まず時価総額ですが、トップは三菱UFJ、2番手は三井住友FGでした。自己資本比率は銀行業ならではの低めの値ですが、セブン銀行が頭一つ抜けています。予想経常利益率では、今年の4月に上場した楽天銀行が33.1%でトップとなりました。
1株配当・配当利回り・配当性向
つづいて配当利回りですが、あおぞら銀行が5.3%でTOPでした。銀行銘柄の配当利回りTOP10はいずれも利回り4%超と、業界的に高めな印象があります。
銘柄検討 ~掘り出し物はあるのか~
上に示したデータはあくまで1つの指標のみを見ていました。以降は銘柄を絞り込むために、複数の指標を組み合わせて考察したいと思います。絞り込んだ銘柄についてはかぶたんを参考にさせて頂いています。
【考察①】自己資本比率 × 経常利益率 × 時価総額
次の図は時価総額が大きい10銘柄をピックアップし、予想経常利益率と自己資本比率を軸に置いています。この図から読み取れることとして、右上に位置するほど、健全な経営であると推測できます。
ピックアップした銘柄の自己資本比率はにたり寄ったりなので、、利益率の高さが目立つ千葉銀行を見てみましょう。千葉銀行は千葉最大の地銀大手で、武蔵野銀行や横浜銀行と提携しています。業績の方は、2023年の経常利益・EPSは過去最高で、配当も徐々に伸ばしています。来年の業績にも期待したいですね。
【考察②】配当利回り × 配当性向 × 時価総額
つづいて下の図は、時価総額が大きい10銘柄をピックアップし、配当利回りと配当性向を軸としています。この図では右下に位置するほど、余力を残しながらも配当還元を行っている、と考えます。
団子状態ですが時価総額の大きさも加味してみずほFGの業績を見てみましょう。2023年の売上高は過去最高、利益やEPS、配当もここ数年で徐々に伸ばしています。利回りも約4%あり、PER/PBRも割安水準と魅力的な数字が並びます。明日7/31の決算発表を楽しみに待とうと思います。
【考察③】配当利回り × 配当性向 × 経常利益率
最後の考察では、配当利回りが大きい10銘柄をピックアップし、配当利回りと配当性向を軸として図示しました。バブルチャートの大きさは予想経常利益率としました(収益性と還元性を同時評価するために並べてみました)。この図でも右下に位置するほど、余力を残しながらも配当還元を行っている、と考えます。
右下に位置する銘柄は複数ありますが、今回は岩手県が地盤の地銀である東北銀行を取り上げてみます。かぶたんで業績を見てみましょう。2024年は、売上高は横ばいですが減益を予想しています。配当はここ数年ずっと50円を維持しており配当利回りも4%超と高めですが、PERとPBRも極めて割安水準であるせいか、あまり成長性を感じない印象です。。業績が上向きになることに期待します。
おわりに
半年ぶりに銀行銘柄を見てみましたが、楽天銀行が上場したりここ最近の株高もあり、配当利回りなどの指標がだいぶ変化してきた印象です。大手の銀行は中々手が出しにくい株価になりつつありますが、地方銀行でも好業績な銘柄を見極めて銘柄選定できればと思います。
ありがとうございました。
*当ブログは特定の銘柄の売買を推奨するものではありません
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