こんにちは、praconです。
今回は、陸運・海運・空運業に絞って、銘柄を見ていこうと思います。
検討に使用するデータ
本検討の元とするデータは、SMBC日興証券のスクリーニングデータを引用しています。
これらのデータを視覚化しつつ、今後の投資対象の検討を行います。
検討対象
検討の対象とするのは、東証のプライム/スタンダード/グロース市場に上場する陸運業・空運業・海運業の全銘柄(陸:60、海:11、空:6の計77銘柄)としました。
今回もいくつかの株式指標に対する各銘柄の特徴を整理しようと思います。
時価総額・自己資本比率・経常利益率
まずは時価総額ですが、陸海空それぞれの企業がまんべんなく上位に入っています。陸運はJR東海(9022)、海運は日本郵船(9101)、空運はANAホールディングス(9202)となりました。
経常利益率は、川崎汽船(9107)がダントツのトップ。時価総額で上位だった日本郵船とJR東海もランクインしています。海運関連についてはコロナ特需の影響がどこまで残るか、調査が必要そうですね。
配当利回り・1株配当・配当性向
つづいて、配当関連です。
よく記事に取り上げられますが、商船三井(9104)と日本郵船(9101)は、配当利回り17%強と、他業種比べてもかなり高い水準といえます。(それ以下の銘柄も比較的利回りは高めです。)
PER・PBR・EPS
次は割安指標を使って検討します。
一般的にPERは15倍以下、PBRは1倍以下だと割安といわれています。
単純にPERとPBRが低い順にソートをかけたものが下のグラフになりますが、特にPERを見ると、川崎汽船、商船三井、日本郵船が極めて割安という結果になりました。
これも特需の関係で瞬間的に低下した可能性も考えられるので、時期をあけて再解析する必要がありそうです。
考察
+αとして、指標を組み合わせて考察してみようと思います。
下の2つの図はいずれも時価総額が大きい10銘柄をピックアップしたものになります。
左の図は、経常利益率と自己資本比率を軸に、
右の図は、配当利回りと配当性向を軸としています。
これらの図をもとに投資対象を決めるとしたら、左の図の右上・右の図の右下の銘柄を選びたくなりますが、該当するのは商船三井と日本郵船。。。継続してモニタリングする必要があると考えます。
続いて下の図は、1株配当が大きい10銘柄をピックアップし、配当利回りと配当性向を軸としたものです。各銘柄、配当性向は30%前後が多いので、この中に無理に配当を出している銘柄はなさそうです。
最後に割安指標を集約しています。下の図はEPS(1株当たり純利益)が大きい10銘柄をピックアップし、PERとPBRを軸としたものになります。グラフの左下にあるものほど割安といえます。10銘柄とも割安寸順にありますが、この中では特に川崎汽船が割安に映ります。
おわりに
銀行編に引き続き、バブルチャート含む3指標の組み合わせを使って考察してみましたが、極端に高すぎる/低すぎる指標をみると、少々懐疑的になってしまいます。
ファンダメンタルと合わせて、その業界を取り巻く状況についても調べつつ、銘柄選定が必要だなと感じます。
みなさまも業界の状況をよく調べたうえで、投資するか否か検討いただければと思います。
ありがとうございました。
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